「あん」を観ました。
「あん」は「餡」。あんこのあん。
どら焼き屋の雇われ店長さん
元ハンセン病のおばあさん
中学生の女の子
3人の心のふれあいとつながり、とりまく世間と心の変化が描かれています。
監督は河瀬直美さん。
樹木希林さんと永瀬正敏さんとてもよかったです。
物語の途中にもツーッと涙が出てきちゃったのですが、「どら焼きいかがですか」の声に最後も涙。涙もろすぎかな。
どら焼き見たら、しばらくこの映画のこと思い出しそうです。
桜の花も印象的でした。(この桜は映画とは関係ないです)
ハンセン病のこと、偏見、もどかしさ、やさしさ、自由ということ、生きるということ。
派手なことはなく淡々としていても、ひとつひとつのシーンから伝わってくるものがあります。
「音」にこだわって作られている静かな映画というのが私の印象です。
今のこの社会にはいつもたくさんの音や情報があふれています。
電車の音、車の音、電話の音、話し声・・・当たり前に耳にしているたくさんの音。
ある種のあふれる騒音と情報の洪水の中で、大きな音だけ聴いて、耳を澄ますこともなく、何が正しいのかを自分で考えることなく流されてはいないか。
そんなことも思いながら帰ってきました。
観に行ってよかったです。